誰かの日常

どっかの誰かが考えていること。どっかの誰かが悩んでいること。どっかの誰かが生きていること。脳内で生成させる誰かの日常を切り出した永遠の中二病ブログ

裏方の裏方を取材した話②

 

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どうも。

過去ブログの続きです

www.hokuto0606.com

 

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取材期間は1週間と短かったですが、初日で打ち解けられた甲斐もあり、残りの6日間はより深く色濃い話ができました。

 

「そもそもキャバ嬢が悪い職業ってイメージがうざい」

5日目の夜、居酒屋でのボイスメモです。僕はほどほどにしようと思っていたのですが、Aさん の話に感情移入してしまい、お酒が進んでいました。かなり酔ってた認識です。

「僕はそうは思わないですけどね」

「嘘。心のどっかで思ってるでしょ。じゃなきゃ本にしないでしょ」

「うーん、あくまでも今回は“世間一般的ではない”っていう核はありますが、僕はこの世間一般のほうには属してないので、悪いって思ってるわけではないですよ」

「ふーん」

ここからしばらくライターの着火音と咀嚼音しか聞こえない空間になってました。僕は何かを考えてたんですが、あまり覚えていません。

「私が多分悪い。ごめん」

「いやいや、僕のほうこそ」

「なんかね……私、本能でしてたわけじゃないから。別にお酒も、S〇Xもそこまで好きじゃないし、男だったら誰でもいいわけじゃないし、単純にお金のことだけを考えて、我慢することだって多かったし、大変なこともあるし、やばいやつもいるし、そんな人たちと一緒のくくりにされるのが若干嫌でやめたの」

本当はもっと複雑な一言でしたが、まとめました。

「でも、世間からしたら真っ当ぶっててもやってることは一緒ですからね。一括りにされても文句は言えないですよね?」

「そこなんだよ。そこが私が耐え切れなかった理由で、馬鹿じゃないのに馬鹿なふりするのとか、やばい同僚と話を合わせたり、つきたくない嘘ついたりするのが無理になったからやめたの」

ここからは若干言い合いになって、喧嘩気味だったんですが、最後は僕たち、私たち、似た者同士だったんだねって仲良くばいばいできました。

 

結論から言うと、Aさんもやはり真っ当な人間で、どこまでも完璧で、完璧すぎるが故に自分が許せなくなったんですかね。

 

Aさんは自分の容姿に若干コンプレックスを持っていて、それを改善するためにジムに通い、化粧を勉強して、自分磨きをしました。

しかしどうにもお金が足りない。自分の学力では就職できる場所も限られてるし、やれる仕事も限られてる。だからキャバ嬢になった。

経験がある人ならわかると思いますが、夜の仕事の稼ぎはお店のクオリティと、その人の頑張りによってかなり変動します。必ずしも自分が望む給料をもらえるとは限りません。

それをしったAさんは最初は死に物狂いで頑張りました。プライドなのか、自尊心なのか、メンタル面なのか、もう嫌だとなりましたが、【具体的な嫌だ】が何なのかわからないまま、仕事をやめました。

後悔はしないつもりで辞めたそうですが、やはり金銭面で後悔はしたそうです。

 

男女問わず、人生には一定間隔でラインが引かれてるんだと思います。

そのラインを超えれば、今自分がぶち当たってる壁を壊せるかもしれない。

そのラインで止まれば、失敗するリスクは限りなく減少し、しばらく安泰。

そのラインから逃げれば、すべてが楽になり、一時的な自由が得られる。

そんなライン。

このラインから一歩踏み出せるか出せないかで、人の一生は大幅に変わると思います。

ただ、自由や安泰を求めるのが人の本質。チャレンジ精神を持ち合わせてる人は少なく、リスクを背負ってまで生きようと人はしませんからね。

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今回はここまで。

また更新します。

 

それでは。